2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

6 大法寺三重塔(長野県小県郡青木村)

大法寺三重塔(長野県小県郡青木村) 上田市街を抜けて青木村に入ると、「美人多し、脇見注意」の看板とともに、「義民の里 青木村」の大きな看板が立っている。 青木村は、江戸時代には上田藩の浦野組に属し、地域内には、松本と上田を結ぶ脇街道が通ってお…

5 安楽寺三重塔(長野県上田市)

安楽寺三重塔(長野県上田市) 中国に現存する木造塔は、山西省の大同から百キロ南にある応県の木塔、正式には、仏宮寺釈迦塔といわれる八角五重塔が一基だけである。瓦に似た塼(せん)を用いた塔は数多く残っており、塼塔でも八角形のものがかなりの数見ら…

4 前山寺三重塔(長野県上田市)

前山寺三重塔(長野県上田市) 上田駅から上田鉄道別所線に乗り換えると、丸窓のあるこれぞローカル線といった趣のある電車がある。上田駅からしばらくは上田市街地を走る。市街地を外れると塩田平と呼ばれる田園地帯を抜けて別所温泉へと進む。塩田平一体は…

3 信濃国分寺三重塔(長野県上田市)

信濃国分寺三重塔(長野県上田市) 「信濃」は、もともと「科野」と書かれていた。これは、シナノキ(科の木)がこの地方に多かったことによるものであろう、といわれている。 信濃国の国府と国分寺は、上田に置かれ、国府については、その後、松本に遷され…

2 羽黒山五重塔(山形県鶴岡市)

羽黒山五重塔(山形県鶴岡市) 羽黒山は、山形県庄内地方に広がる月山、湯殿山と合わせ、出羽三山と呼ばれ、信仰の山である。蘇我入鹿によって弑逆された崇峻天皇の皇子、蜂子皇子が難を逃れて出羽の国に入り、羽黒山に登り、苦行の末、羽黒山を開いたといわ…

1 善宝寺五重塔(山形県鶴岡市)

善宝寺五重塔(山形県鶴岡市) 鶴岡駅からJR羽越線に乗り、新潟より一つ目の駅が羽前大山駅である。大山駅から歩いて約1時間、こんもりとした森の中に、善宝寺はある。 鶴岡出身の作家藤沢周平の原風景を訪ねる旅では、「龍を見た男」で龍が出たという貝喰…

平成の百塔参り

備中国分寺五重塔 永和3年(1083年)4月17日、富士山が大噴火した。富士山噴火による鳴響が京都でも聞こえたという。この年10月、白河天皇が京都白河の地に建設を進めていた法勝寺に八角九重塔が完成した。八角九重塔の初重には裳階(もこし)がつ…