小休止(13) 兵庫5塔を巡る

小休止(13) 兵庫5塔を巡る

 図らずも原発事故被災地の役場で6か月間勤務したり、また我が家の家庭の事情もあって、塔を巡る旅ができなかった。14日(月)の成人の日から、やっと出かけようとしたところ、台湾坊主が来襲するとの予報。1日ずらし、15日出発とする。14日は、東京地方は雪。交通機関も運転中止や運転見合わせが多く、翌日の出発が危ぶまれたが、天気予報では15日から全国的に晴れ間が続くとのだったので、出かけることにした。

1月15日(火)

 
大宮→8:23/JR高崎線/8:32→赤羽→8:36/JR京浜東北線/9:03→東京→9:20/JR新幹線のぞみ217号(指定席)/11:01→名古屋→11:10/JR新幹線ひかり465号(指定席)/12:43→姫路


 当日は、天候晴れ、交通機関も始発から正常どおりの運転、いよいよ出発。東京に近付くほど、雪が多い。横浜を過ぎて、やっと雪はなくなる。新幹線指定席は7割方乗客で埋まっている。
 滋賀県に入ると雲が多くなったが、神戸を過ぎるとまた陽射しが出てきた。


姫路北口→13:00/神姫バス/13:37→一乗寺(13:40〜14:30)
 

 神姫バスの案内所で一乗寺行きの乗り場を聞く。乗車券売り場に回り、一乗寺までの切符を買おうと思ったら、「1日乗車券が便利です。」とのことなので、1日乗車券を購入した。鵤は別途料金を払ってくださいとのこと。
 一乗寺でのバス降車客は私と女性一人、しかし、境内にはおばちゃんたちがグループでお参り来ている。本堂に上がり、ご朱印をお願いするが、住職は非常に気難しそう。「むくり」とは何か聞きたかったが、声をかけるのをやめる。いよいよ増す寒さの中で、帰りのバスを待つ。

一乗寺→14:34/神姫バス/15:12→姫路駅北口→15:26/山陽本線/15:37→網干→徒歩30分→斑鳩寺(16:10〜16:30)


 斑鳩寺は、4時過ぎということもあり、人気はまったくない。まだ冬の日は照っているが、境内は寒い。聖徳殿も残念ながら、閉まっている。


斑鳩寺→16:43/神姫バス(龍野〜鵤〜青山南〜姫路駅)/17:23→姫路駅

 姫路泊


1月16日(水)


姫路→8:26/JR山陽本線新快速/9:02→神戸→9:05/JR山陽本線/9:10新長田→9:17/神戸市営地下鉄西神・山手線/9:34→西神南→9:35/徒歩1.55km20分/9:55→如意寺(10:00〜10:20)


 西神南駅を出ると、目の前には、カインズホーム。周りはぎっしりと高層マンションで埋めつくされている。

 カインズホームを回り込むと、大きな公園。公園では、グランドゴルフを楽しむ2組の老人グループ。公園の案内図に展望台の先に如意寺と書かれている。展望台はちょっとした山の中腹にあった。かつては、こういう山と谷だったのだろう。展望台を過ぎ、林の中を抜けると三重塔が見えてきた。
 如意寺では、60前後の男性がお堂を回って熱心に拝んでいる。
 「成人の日は、こちらも雪が降ったのですか。」と声を掛けると、「雪は六甲あたりだけで、こちらは降らなかった。」とのこと。「駅前と違い、このお寺さんの周りは静かで別世界ですね。」というと、「私は、この近くに勤務して30年になります。このお寺があるのを知ってまだ3年です。毎日、時間があるとお寺にお参り来ます。心が落ち着きます。」
 如意寺の入り口には、神戸市役所の看板。「周辺に迫った開発とは別天地のような中世的な場に我々を誘ってくれる如意寺。このような魅力あふれる場を、次代へ守り伝えていくことが今を生きる我々に課せられた使命でしょう。」と上から目線で書かれている。
 かつては株式会社神戸市として開発一辺倒だった神戸市。この看板も、平成24年3月になってやっと建てたものである。


如意寺→10:20/徒歩20分/10:40→西神南→10:41/神戸市営地下鉄西神・山手線/11:19→谷上→11:25/神戸鉄道有馬線/11:28→箕谷→11:39/神戸市バス衝原行き(111系統)/11:48→山田小学校前→11:48/0.5km徒歩6分/11:54→六条八幡神社(11:55〜12:15)

 バス停から、谷を挟んで、六条八幡神社の全景が見える。
 遠くからは、鐘の音。誰が鳴らすか神社の鈴の音。小学校からは、ちょうどお昼のチャイムの音。どこからか「ぼうや〜よいこだ、ねんねしな〜」と、聞こえてきそうな風景。むかしばなしの世界に引きずり込む。
 まだ正月とあって、参道には、厄除け参りの幟が立ち並ぶ。ちらりちらりとお参りに来る。


六条八幡神社→12:18/0.5km徒歩6分/12:24→山田小学校前→12:24/神戸市営バス箕谷駅行き(111系統)/12:31→箕谷→13:18/神鉄有馬線/13:44→道場南口→14:04/神姫バス/14:22→野瀬→14:25/徒歩2.2km25分/14:50→石峰寺(14:40〜15:20)


 野瀬のバス停周辺は思ったよりもにぎやか。大きな石柱に「石峯寺参道」と彫られている。
 石峯寺までは、アップダウンが多い。せっかく上ったと思うとまた下るの繰り返し。25分も歩くと、立派な仁王の納まった山門。その先はるかに本堂が見えている。
 石峯寺は、かつては法師が立て籠もった山城らしいたたずまいである。

 帰りは、ちょうどバス停近くにあった小学校の下校時間。5、6年生が、ちゃんと立ち止まってお辞儀をして、「こんにちはー」と声を掛けてくれた。元気な声に励まされて、坂道を歩く。疲れたころにまた小学生の一団。「こんにちはー」。元気をもらいました。


石峯寺→15:25/徒歩25分/15:50→野瀬→15:51/神姫バス/16:11→道場南口→16:16/神鉄三田線準急/16:39→谷上→16:41/北神急行電鉄/16:51→三宮


 神戸泊    


1月17日(木)


元町→8:10/東海道山陽本線快速/9:05→大阪→9:10/東海道山陽本線/9:15→9:40/新幹線ひかり462号/12:40→東京→12:46/京浜東北線快速/12:50→上野→13:00/高崎線/13:20→大宮


 元町駅に着いたら、「7時07分頃、JR神戸線塩屋駅で発生した人身事故のため、動いていない。快速が、8時20分ころには動くので、大阪で普通に乗り換え新大阪に行ける。」とのこと。ホームで待っていると、新快速がものすごいスピードで通過していく。三ノ宮でこの電車に乗るわけだった。当初予定していた9時13分発の新幹線ひかりはもう間に合わない。新大阪に着いたら、時計は、9時15分、あと2分も早ければ乗れたのに、急ぐ旅でもないのに、残念な思いが走る。