小休止(5) 静岡2塔・愛知1塔を巡る

静岡2塔・愛知1塔を巡る
 
 連日猛暑が続き、この8月はどこにも出かけることができなかった。気象予報では、9月に入っても当分猛暑は終わらないとのこと。そこで、勇を振るって出かけることにした。
 静岡には、袋井市の油山寺、富士宮市大石寺の2塔あり、この2塔を巡るべく日程をあれこれ検討したが、いずれも最寄り駅からバスに加えて歩きであり、日帰りでは無理があり、1泊では時間に無駄を生ずる。そこで、愛知県豊川市の三明寺を加え、1泊2日で3塔を巡ることにした。

9月1日(水)
大宮→8:27/高崎線(普通)8:56上野→9:02京浜東北線9:10→東京→9:26/JR新幹線こだま643(自由席)/11:12→掛川→ 11:17/JR東海道本線/11:24→袋井
袋井駅前→11:40バス11:52→可睡→12:00徒歩約3.2km12:40→油山寺12:40〜13:30 


 可睡のバス停を降りると、ギンギラに太陽が照りつけている。駅前の観光案内所で聞いた話では、可睡のバス停から油山寺へは、山道となり交通量が少ない。案内板があちこちに立っているので、道を間違えることはないとのことだった。
 確かに、山道ではあるが、2車線の幅の広い道路。日差しを避ける日陰もない。
 峠を二つ越えると、道幅も狭くなり、道端の木によりやっといくらか日陰があり、日陰を拾って歩く。案内板は、案内所でいただいた地図と時々別の方向を案内している。地図を頼りに歩く。可睡から炎天下歩いておよそ40分。境内は、樹木がうっそうと茂り、汗だくの全身を冷やしてくれた。
 山門脇の駐車場には、涼を求めてきたのか車が4、5台。お寺詣りとは縁がなさそうないずれも若いカップル。
 天狗谷の極盛林、るりの滝までは、小砂利のういた山道、三重塔、薬師本堂へは急な階段を登る。お参りを済ませ、階段を降りて行くと、4、5か月の乳児を抱いたお母さんと、おばあさんの三人連れが階段を上ってきた。若いお母さんが笑みを浮かべて「今日は」と声を掛けてきた。「暑い中、大変ですね。」と声をかけ、通り過ぎる。階段下には、ベビーカーが止めてあった。
 境内を出ると、猛烈な日差し、2台、3台と車が追い抜いていく。先ほどのお母さんも、さっと抜いていく。誰も乗せてくれないのをうらみに思いながら、ただただ一目散に、わき目も振らずに歩く。着いた可睡のバス停は、白日に曝されている。時間があるので、次のバス停「市民病院前」まで歩く。 

油山寺→13:30徒歩14:05→市民病院前→14:09バス14:20→袋井駅
袋井→14:25/JR東海道本線15:18→豊橋→15:27/飯田線/15:38→豊川
豊川駅→15:40徒歩15:45→ホテル→16:30徒歩16:40→三明寺16:40〜17:20


 三明寺の三重塔は夕日を背に東を向いて立っていた。カメラを構えると夕日が入る。塔身が逆光で暗い。翌朝出直すことにする。


豊川 泊


9月2日(木)

 ホテルを早めに出て、三明寺へ行く。朝日を浴びて輝いて塔は立っていた。境内も昨日と比べると全体に明るく、雰囲気は別物。塔の真正面にどういうわけかお立ち台がある。お立ち台に上ってカメラを構える。

豊川→8:14/飯田線/8:26→豊橋→8:32/JR新幹線こだま634号(自由席)/9:16→静岡→9:40/特急ワイドビューふじかわ3号/10:19→富士宮
富士宮駅→10:45バス11:17→大石寺入口→11:20徒歩11:35→大石寺11:35〜12:20


 駅前の観光案内所で大石寺に行くバスを尋ねる。やはり直通バスはないという。上条行きに乗り、大石寺入口で下車し、15分程度歩くとのこと。バスの時刻表を持ってきてくれたが、富士宮駅から上条の間で大石寺は通過となっている。上条から富士宮駅に戻るコースに大石寺入口はある。大石寺入口は、上条まで行って駅まで戻るコースにあるとしか時刻表からは読み取れない。案内所の方に聞くと、「大石寺入口は、終点上条より手前で、下條の次のバス停です。」とのこと。
 大石寺入口でバスをおり、大石寺へと向かう。大石寺の門前は食堂や土産物屋など何軒もある。しかし、すべてが店を閉めている。大石寺に大きな行事があるときだけ開くのか、シャッター通りになってしまったのかはわからない。
 大石寺の境内は、広い参道と左右に続く数多くの坊(塔中)、大きな境内地である。さすが日蓮正宗本山。しかし、ひとっこ一人会わない。12時前後で、強い日差しのせいなのか、人の気配はまったくない。
 大石寺で出迎えてくれたのは、五重塔手前の池に住まう「ヘビ」だけ。
 五重塔は、樹齢をかなり経た杉木立の中。塔の手前に右側に池がある。池の周りを歩いていると、池に飛び込む水音。そしてスルスルと泳ぐヘビの姿。全長1メートルはあろうか。褐色の地肌に黒い斑紋と赤と緑褐色が混じる。池の端で休息していたのが、足音に驚いて、水に入って逃げようとしたのだろう。これは、たぶん「やまかがし」。


大石寺入口→12:39バス13:11→富士宮
富士宮→13:20/JR身延線/13:38→富士→13:47/JR東海道本線/14:14→三島→14:22/JR新幹線こだま652号(自由席)15:17→東京→15:33/JR京浜東北線15:39→上野→15:44/JR高崎線/16:09→大宮

乗車券 大宮〜豊川 往復10920円 富士〜富士宮 往復460円
新幹線自由席特急券 東京〜掛川3250円 豊橋〜静岡2410円 三島〜東京1680円
ふじかわ自由席特急券 静岡〜富士宮 730円
バス 袋井駅〜可睡 230円 市民病院前袋井駅 220円
   富士宮駅〜大石寺入口 往復800円
合 計  20700円